お久しぶりです。
演出担当の日野です。
タイトルは私が好きな歌手の吉田拓郎さんの曲名から頂戴しました。
内容とはあんまり関係ないです(笑)
突然ですが、自分の気持ちを相手に伝えるとき、皆さんはどうしていますか?
エスパーみたいに人の心が読めたら楽かもしれませんが、相手が何を考えているかわからないからこそ人は言葉というツールに頼りますよね。
言葉が足りないと意思疎通がうまくいかなくなり、齟齬が生まれます。
会議やプレゼンなどの正式な場であれば、念入りに言葉を準備して、相手にわかりやすいように説明しながら結論ファーストで話したりしますよね。
では友達との飲みの場や家族間での会話はどうでしょうか?
言葉を準備することはなく、話の流れに身を任せて思ったことをその場の感情で口にしていると思います。
この場合、言葉が完成されたものではなく、未完成なままの状態で相手に伝わることになるので、伝える側と受け取る側での内容と認識にずれが生じやすくなります。
そのずれは、やがて亀裂に代わり口論へと発展します。
なぜこのようなずれが生まれるのか、
その一番の原因は先入観です。
話し手は自分が当たり前だと思っていることはわざわざ話す必要もない、相手もわかっているだろうと話を端折ります、主語を抜きます。
聞き手は話の内容を詳しく掘り下げようとせず、自分にわかりやすいように話をまとめ、再構築します。
つまり何が言いたいかといいますと、コミュニケーションを行う上で言葉という媒体は重要で、話し手と聞き手の両者が先入観やステレオタイプをなくして、丁寧な言葉のキャッチボールをすることが大事です。
(これは本当に、慣れていけばいくほど言葉を省略しがちなので気を付けて・・・)
大事なのですが・・・
画面を通す場合はどうでしょうか?
YouTubeの短編映画の場合はどうでしょうか?
わかりやすいように伝えるのも大事ですが、説明台詞があるとリアルから遠ざかり、冷めたものになってしまいます。
当然、台詞は完成されたものとして視聴者のもとに届けられますが、作り手の意図と受け手の認識のずれは生じます。
でもそれは短編映画だから、コミュニケーションじゃないからと思う方もいるでしょう。
ですが私は映画を見ることもコミュニケーションの1つだと思っています。
なぜなら映画を見ることで、今までになかった考え方や価値観を学ぶことができ、その登場人物の劇的人生を知ることができ、何より感動をもらうことができるからです。
自分の認識、価値観と全く同じじゃ面白くない。
続きが気になるから考察しよう、もっと知りたいと思える。
自分のことを知ってほしいとばかり思っている人間は、相手と分かり合う事は難しいです。
映画を人間として置き換えることができるのならば、
知ろうとして観なければ、その物語の本質は、作り手が一番伝えたい意図は見えてこないのかも・・・しれません。
次回の短編映画、皆さんは分かりやすいものがよいですか?
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